気付きと赦し、そして感謝

2017年03月24日

こんばんわ。

 

オステオパシーで患者さんの健康のお悩みに向き合う整骨院。

月が丘整骨院 多田です。

 

すっかり日差しが暖かくなってきましたが、まだまだ朝夕の冷え込みに方がすくんでしまいます。

当院の花壇もずいぶんと賑やかになってきました。

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先日、ご近所の方からご予約のお電話をいただきました。

当院の開院当初にお越しいただいていた方で、お久し振りにご来院いただきました。

ずいぶんと雰囲気が変わってしまっていることに驚かれていましたが(;^_^A

私が「以前の施術方法とは違って、今はオステオパシーという施術方法を行っているんです」と説明させていただくと、喜んでご納得いただけました。

ありがとうございました。

 

この患者さんKさんは、70代の女性でとてもお元気な方なんですが、お話をうかがうと

「肩が痛い」

「肩から腕にかけて強い痛みがある」

とのことでした。

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最近、60年連れ添われたご主人様と別離されたとのこと。

そのご主人様が入院先で、容体の急変の連絡をもらって、慌てて病院へ駆けつけた時に、夜の暗がりで駐車場の縁石に気付かず、躓いて転んだそうです。

結構ひどいお怪我だったそうですが、幸いレントゲン所見に異常はなく、ご自分のお怪我よりもご主人様の容態の方が大変だったためそのまま、擦過傷が治るに任せていたそうです。

その後、ご主人様がお亡くなりになられた後も、その打った左腕が首から肩、肘にかけてとても痛くて全然痛みが引かないとのことでした。

 

整形外科で痛み止めなどを処方されたそうですが、全く効果がなく、お久し振りに当院にご連絡下さったとのことでした。

 

「お友達とお話しているときはあまり痛みを感じないんだけれどね」

「やっぱり皆さんが帰られて一人になると主人のことを考える時間ばかりになっちゃって。」

「一人の時はとても痛いんです。」

「気の持ちようかしら・・・」

 

とても仲良しのご夫婦で、ご主人様の事をいろいろお話してくださいました。

 

まず、検査をすると左の胸鎖関節、肩鎖関節、肩関節、肘の関節(腕橈、腕尺、橈尺関節)、手関節、頚椎7番、足関節、第4中足骨、左の仙腸関節、などなど…

上げればきりがないほど転倒時の外傷の問題が残っていました。

特に左上肢の関節のずれは、神経を引っ張ってしまう筋膜のねじれを引き起こしていたため、これが原因でいつまで経っても痛みが引かない状態になっていました。

 

上肢の関節のずれ、外傷のベクトル、下肢、骨盤のずれを矯正して初回の施術は終了しました。

この時点で上肢の可動制限が大幅に改善されていたため、ご帰宅の際には腕の痛みもなく、翌日もとても快適だったそうです。

 

ただ、翌々日にご主人様の四十九日があり、腕も動くようになったため大忙しで働いたのだそうです。

そうするとその次の日からまた腕が痛み出してしまって、2回目の施術となりました。

 

再検査をすると、関節は正常な位置を維持することが出来ていましたが、上腕部に外傷ベクトルのような硬さがありました。

外傷ベクトルは、初回にきっちり開放していますから、外傷のベクトルではありません。

よくよく筋膜の繋がりをたぐって調べてみると、心臓と強い関連を持っていました。

 

上腕部と心臓にそれぞれ手を置くと、Kさんは

「私のご近所のお友達の何人かもね、ご主人が亡くなられた方がいるんだけど、私みたいにそのタイミングでみんなケガをしているの」

「それでね、みんなその時のケガは治りが悪くていまだに病院通いしている方もいるのよ」

「やっぱりこれは主人の最後の苦しみを分かち合わないといけないからかしらね」

とお話してくださいました。

 

上腕部の硬さは、Kさんの

「治ってはいけない」という感情でした。

 

本当に大切な方を失われた方は、多くの方が後悔の念を持ってしまいます。

「もっとこうしてあげれたんじゃないか」

「もっとああしてあげればよかった」

あんなこともこんなこともと、寂しさからいろんな思い出が心をよぎり、それは最後にもっともっと何かしてあげられたんじゃないだろうかという後悔の思いに変わってしまいます。

あの人の苦しみを分かってあげられたんだろうか?

偶然のケガの痛みさえも、大切な人を亡くした寂しさと後悔から自らを締め付ける戒めとしてしまうことがあります。

それは、からだの本来持っている自然治癒の力さえも拒絶してしまうことがあるのです。

 

最愛の人を残して先に逝かれるご主人が、自分の苦しみを一緒に味わってくれなどと思うでしょうか?

私はそんなことは絶対に無いと思います。

落ち着いて考えれば、Kさんもそんなことは無いと分かっていらっしゃると思います。

しかし、それでも愛別離苦の哀しみは人の正常な思考さえもネガティブなものに変えてしまうんですね。

 

Kさんと一緒にご主人様のお話をたくさんさせていただきました。

きっとご主人様はKさんに、今まで一緒にいてくれたことへの感謝と、一人残されたKさんを心配されているだろうと。

 

Kさんの腕、肩の痛みが回復するために必要だったのは、

「気付きとご自分への赦しと、そしてご主人様への感謝の気持ち」

だったのではないでしょうか?

 

このお話を終わる頃、上腕の硬さと心臓の硬さは解放されました。

これで痛みが完全に無くなるかどうかは、Kさんのお体の回復力によるでしょう。

しかし、少なくともこの気付きによってKさんのお体の自己治癒力のスイッチは入ったと思います。

施術後は再発していた痛みは解消していました。

 

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人のからだは不思議です。

構造的に正常な状態であっても、エモーショナルな問題によって症状が固着されてしまうようなケースも実際に起こり得るのです。

人のからだの各構造物をつなぐ膜組織は、このような感情的なものも記憶し、表現します。

筋膜組織にアプローチするオステオパシーだからこそ、このような問題も明確な根拠をもって対応することが出来ます。

 

 

Kさんのご主人様との思い出話を伺っていて、私は

「まだ結婚8年なんてまだまだこれから先は長いな~」

「もっともっと感謝の気持ちを伝えないといけないな~」と思いました。(;^_^A(笑)

 

 

 

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